「早起きは健康に悪い」に潜む、大きな誤解
2017/08/02
早起きに関する記事を読んでいると、たまに「早起きは健康に悪い」みたいなのが出てきます。
科学に関する記事ではしばしば常識に反することが書かれ、「◯◯は健康に悪い」みたいな記事は多いです。
しかしながら記事のなかには重要な部分が抜けていて、わざわざ大衆を煽る書き方をしているだけのものも存在。
「早起きが健康に悪い」というのはその典型で、ある重要な視点が抜けています。
Contents
みんな睡眠時間に触れていない件
「早起き 健康」と検索すると、以下の記事がトップに出てきます。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/45782
検索トップに出てくることからも、「え?早起きって健康に悪いの?」と思ってしまうことでしょう。
しかしながら、日本語で書かれた記事では睡眠時間がまったくと言っていいほど取り上げられていません。
「早起きが健康に悪い」というのは睡眠時間が短い時だけであって、6時間7時間の睡眠を取れば健康に悪いということもありません。
つまるところ、早起きが健康に悪いかのように煽っている記事には「就寝時間」や「睡眠時間」という大前提が書かれていません。
早起き=悪みたいな記事が言いたいのは「少ない睡眠時間で働けとかいう企業はブラック」ということ。
3時間とか4時間の睡眠でひたすら働けと言われたら、当たり前のように体が持ちませんよね。笑
睡眠時間を削ることが早起きではない
早起きそのものは「朝早く起きること」ですが、一般には「早寝早起き」と、早く寝るのとペアで語られます。
これは最低限の睡眠時間が必要ということを表しており、実際に早起きするにしても睡眠時間を6時間確保しないと辛いです。
早起きが健康に悪いという記事は「少ない睡眠時間では人は働けない」ということを言っていて、何を今さら、といったところでしょう。
早起きがダメかのように煽る記事は
(睡眠時間を削っての)早起きは健康に悪い
と言っているのであって、睡眠時間を削って無理に起きるのが辛いのは誰もが知っていることです。
早寝と早起きはペア
早起きするのと睡眠時間の確保は、早寝することによって容易に両立できます。
5時に起きる場合を考えても夜11時に寝れば6時間寝られますし、帰ってからすぐに寝れば9時10時には寝ていることになり、4時起きだとしても6時間7時間の睡眠が確保できます。
早起きが健康に悪い系の記事で言われているのは「深夜1時に寝て朝5時に起きる」みたいな話で、そのほかには体内時計や行動パターンの話。
睡眠時間という大前提に触れられていない時点で論理がボロボロです。笑
さすがに体内時計や1日の行動パターンについては諸説ありますが、睡眠時間という前提は存在します。
最低限の睡眠時間を確保したうえで健康云々の話が成り立つのであって、睡眠時間が十分にない状態では健康に悪いのも自明な話です。
早起きするためには早寝、早寝のためには帰宅時間
実際、早起きすることには時間的余裕だったり集中力だったりとさまざまなアドバンテージがあるわけです。
そうである以上はやらなきゃ損なわけで、そのためには十分な睡眠時間を取れば問題ありません。
わたしは普段から日をまたぐ前に寝ることを徹底していて、朝早くからブログやウェブサイトの記事を書いたりしています。
朝というクリエイティブな作業に向いている時間は、使わないことそのものが損になるのです。
単純に考え、朝5時に起きると過程しても、朝7時に起きる人に比べれば2時間もお得。その時間帯には誰も連絡して来ませんし、起きたばかりということで集中力が高いです。
そのような質の高い2時間を1ヶ月、平日だけで繰り返した場合でも2×20=40時間。
1日8時間労働で考えると1週間分に相当し、それだけの時間を余分に使えるのです。
ここでは就寝時間について触れていませんが、なぜ就寝時間に触れていないかというと集中力の低下があるから。
仕事して家に帰ってからの時間、仕事をしようと思いますか?
要はそういうことで、ダラダラと起きていないで早く寝るほうが結果的にお得なのです。
まとめ
早起きは睡眠時間さえ確保すれば全然問題ありません。
むしろ生活リズムが整う、時間的なアドバンテージがあるという点で、非常にメリットが大きいです。
睡眠時間を削っての早起きはさすがに無理があり、体に悪い、起きられないというのも当たり前。
早起きが「早寝早起き」のように早寝とセットで扱われるのにもちゃんと理由があって、「最低限の睡眠が必要」という大前提を暗に示しているのです。